感情が浅く、思いやりが無い
サイコパスは単に愛情や良心を持たないというだけでなく、あらゆる面において感情が希薄で表面的であるという特徴を持っています。
心理学者のJ・H・ジョンズ氏とH・Cクウェイ氏はサイコパスを「言葉は知っているがその響きを知らない」と表現しました。
台詞のような言葉
人の言葉というのは、心ろの深い部分にある感情と、それをコントロールする理性の両方によって紡ぎ出されるものです。
しかしサイコパスの場合は愛情や良心、そしてそれによって生まれる他人との絆というようなものを本質的には理解することが出来ません。
サイコパスが人間社会で正体を隠して生きていくためには
「この場面ではこの言葉が適当」
という風に、善良な人達の行動を真似て話すしかありません。
つまり、役者が演技をするのと同じようなものです。
だからサイコパスが発する
「可愛い」「愛おしい」「愛してる」「心が張り裂けそうだ」「緊張で口の中がカラカラだ」
という感情を表す言葉は、本当の感情を伴わない表面的なものです。
彼らが本当にその感覚を味わってそれを言葉にしているのではなく、周りの人を観察することによって得た経験から言葉を選んでいるに過ぎません。
これらは完全な嘘とは少し意味が違うかも知れませんが、少なくともその言葉の内容から本人の考えている事や、行動を理解する裏付けにならないことは確かです。
人も物も同じ
「生まれながらの悪魔?」のページでは、サイコパスの脳が人の感情に訴えかけるような言葉に対しても、無機質な言葉と同じようにしか反応しない特徴があるということを書きました。
そして全てを無機質に感じるという特徴は、単に言葉の上の問題ではなく、サイコパスの思考全体に対して言えることです。
例えば家族や恋人、友人という存在も彼らにとっては服や車や時計などと同じ。
多少の執着を持つことはあっても、それ以上の感情を持つことはありません。
考えてみれば、サイコパスには愛情が無いのですから、思いやりを持つことなどあるわけが無いのです。
だからサイコパスは自分が執着している相手、例えば異性や家族などに強く執着しているように見えても、ちょっとしたことで簡単に興味を失い、関心を持たなくなります。
外見を気に入っている異性の顔に傷やニキビなどが出来たり、生活を支えてくれていた身内がその援助を打ち切ったりすれば、サイコパスにとってその人たちは「動かなくなった時計」や「走らなくなった車」と同じくらいの価値しか無いからです。
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