サイコパスとナルシスト
ナルシストというと自分に酔うタイプの人物、あるいは自信満々な人物をイメージするかも知れませんが、ここでいうナルシストというのは身近に存在するような「自分大好き」人間ではありません。
自己愛性人格障害という精神疾患に分類されるレベルの、社会に適応出来ないナルシシズムを持った人物の事です。
ナルシストの特徴
極度のナルシストは、サイコパスと同じように、他人に対して愛情を抱くことができません。
周囲の注目を得ようと行動することはありますが、それはあくまでも自己愛を満たすための行動です。
自慢話が大好きで、とにかく好都合なことは自分のおかげ、不都合なことは全て他人が悪いという考え方をします。
他人に感情移入することができないので思いやりも無く、他人から見て感情の浅い人物に見えるという点でも、サイコパスに近い存在と言えるかも知れません。
ナルシストにとっても自分以外の人間は、自分を賞賛し、もてはやすために居ればいいだけの「物」のような存在です。
「良心のない人たち」の中でマーサ・スタウト氏は、ナルシストを「サイコパスを半分にしたような」存在だと言っています。
簡潔に書くと、
・ 善良な(普通の)人々・・・自分にも他人にも愛情を抱く
・ 極度のナルシスト・・・自分にしか愛情を抱かない
・ サイコパス・・・自分を含め、誰にも愛情を抱かない
という区分になります。
治療の可能性について
ナルシストはサイコパスと違って、適切な治療を受けることにより治る見込みがあるとされていますが、周りの人間にしてみれば迷惑な存在であることは間違いありません。
そういう意味では、当サイトで定義するデミ・サイコパスの範ちゅうに入る存在と言えるでしょう。
他人に対しての配慮が極端に欠けている人物に出会ったとしたら、それがナルシストであれサイコパスであれ、関わらないに越したことはありません。
ただし、サイコパシーと違ってナルシシズムは、無意識の葛藤によって本人が苦痛を感じるという特徴があります。
もしも身近な人がナルシシズムを抱えて苦しんでいたら、専門家に相談することで状況を改善できるかも知れません。
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