性格のオレンジ理論

以前に心理学に関する話で、ある人が人間の性格をオレンジに例えた話を聞いたことがあります。

オレンジの断面は、下のように円を何度も当分割した形をしていて、小さな扇形がいくつも存在しています。

人間の性格もこれと同じで、一つ一つの扇形が「攻撃性」だったり「愛情」だったり「責任感」だったりして、一人の人間の人格を形作っている・・・という考え方です。

このオレンジ理論によれば、人間はみんな果肉の分割された数(つまり小さな扇形の数)は一緒で、それぞれの大きさの違いによって性格の違う人間が存在するということになります。

割合の違いによる性格の違い

例えば「責任感」の部分の果肉が大きい人がいれば小さい人もいる。
ただし、「責任感」というエリアを全く持たない人は、基本的には存在しない。

人の性格はオレンジのようなもの?

だから占い師などはこれを利用して
「あなたは少し臆病なところがありますね」
などと、さも相手のことが予め分かっているかのように語りかけるのです。

そうすると恐怖心や警戒心は誰の心のなかにでも少しは存在しますから、相手の言葉に影響しやすい人(つまりは騙されやすい人)は、「当たってる!」と感じてしまうという事です。(こういった技術は「コールドリーディング」などと呼ばれます。)

良い意味で解釈すれば、私たちは皆オレンジだからこそ、人が絶対に持っている感覚を共通言語としてコミュニケーションを取ることができるとも言えます。

「誠意を持って話せば、きっと理解してもらえる」
「悪い人に見えるけど、あの人にだって良いところはあるはずだ」
という考え方の底にあるのは、この共通言語であり共通の感覚です。

サイコパスの心の穴

しかし、サイコパスに関して言えば、このオレンジ理論の範ちゅうには入らないものと考えた方が良いでしょう。

サイコパスの心のオレンジには「愛情」や「良心」という人間同士の温かい絆に当たる部分がありません。
その分だけ他の区切りの果肉が大きいのか、誰かが食べかけにして捨てたオレンジのようにポッカリと穴が空いているのかは分かりませんが、とにかく常識が通用する人格ではないのです。

そしてもう一つ重要なのが、本物のオレンジにも果肉の区切りが”いびつ”なものがあるように、人間の中には例えサイコパスでなかったとしても、重要な部分の果肉が極めて小さい人、つまりサイコパスに限りなく近い人が存在する可能性もあるということです。

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