同情を引こうとする

一口にサイコパスといってもその行動パターンには個人差がありますが、サイコパスが他人を利用するためによく使う手段の一つが「可哀相な人のふり」をする事です。

「良心を持たない人たち」の中でも著者のマーサ・スタウト氏が「空涙はサイコパスの得意技」と言及されていました。

サイコパスは同情を引くことで、自分の立場を保とうとする

同情が追求を許さない

善良な心を持っている多くの人達は、「この人は可哀相だ」と感じた相手に対して同情し、その人に何か悪いところがあったとしても、強く追求することをためらうようになります。

そしてその同情を引くために、涙は強力な武器になるでしょう。

学校や職場などで、何かミスをしたりルールを守らなかった人が注意されるシーンを思い返して(あるいは想像して)みて下さい。

注意されている人がムスッとしていたり反抗的な態度を取っているうちは誰もがその人を攻めていても、その人が泣き出した途端に状況は一変するという光景は珍しくありません。

「あ、いや、分かればいいんだよ。今度からは気をつけて・・・」と”審判の場”がお開きになったり、場合によっては「あそこまで言わなくても・・・」と注意をしている人の方が加害者と見なされてしまったりすることはよくあるのではないでしょうか?

サイコパスは人が涙に同情的であることを、とてもよく知っています。

だから、嘘がバレそうになったとき、自分の悪事が明らかになってその責任が追求された時などには、ひたすら空涙を流してその場を切り抜けようとするのです。

サイコパスが最も欲しがるもの?

ある文献の中では、サイコパスの性質をよく表したエピソードの一つとしてこんな話が紹介されていました。

囚人として暮らしているサイコパスに、
「今、最も欲しい物は何だい?」
と尋ねたら、そのサイコパスは、
「同情だね。人に哀れんでもらうようになりたいよ」
と答えたというのです。

サイコパスたちは、良心をもつ人々自分に抱く同情をとことん利用しようと考えています。

特にヒモとして暮らしたり、生活を家族に依存するタイプの寄生虫型サイコパスなどは、人の同情無しには生きていけない存在とも言えるかも知れません。

連続殺人鬼テッド・バンディーが、怪我をしている訳でもないのに松葉杖を持ち歩いて、手助けをしようとする被害者に近づいたという話は有名です。

「困っている人を見ると放っておけない」というタイプの人は、相手が本当に同情すべきかどうかを見極めないと、後々後悔することになるかも知れません。

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